先日、ニュージーランドのインデックス投資について記事を書いたところですが、今回はETF(Exchange Traded Fund)について書いてみたいと思います。
ニュージーランドで唯一ETFを発行しているのはニュージーランド証券取引所が母体であるSmartshares(スマートシェアズ)という会社です。
日本の基準で考えると手数料が高いんですが(まぁ投資に限らずなんでも高いです…)、他社の投資信託(managed fund)に比べるとそれでもかなりお安いものが多いので、どんなものがあるかご紹介しますね。
日本でインデックスファンドやETFを購入していたけれど、ニュージーランドに移住したらどうしよう…という方がいらっしゃったらお役に立てるかもしれません。

[jin_icon_info]ここに紹介しているのはニュージーランド籍のETFのみです。オーストラリアやアメリカ籍のETFならもっとたくさんあります。
ニュージーランドのSmartshares ETFと種類
Smartsharesには7つのカテゴリー、31のETFがあります(2020年2月現在)。
カテゴリーはこんな感じ。
- SMART LARGE – 大型株
- SMART MEDIUM – 中型株
- SMART SMALL – 小型株
- SMART INCOME – 債券中心のアクティブファンド
- SMART DIVIDEND – ニュージーランドとオーストラリアの高配当株
- SMART SECTOR – ニュージーとオーストラリアのセクター別ETF
- NEW ETFs – 新発売BlackrockのiSharesのETF
NEW ETFだけ雑な名前なのが気になるところですが、初心者の私にもわかりやすいカテゴリーです。
ちょっとどんなものがあるか、SMART LARGEとNEW ETFからいくつか見てみましょう〜。
例1:SMART LARGE 大型株

大型株シリーズはこんなラインアップ。
ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパ、アジアパシフィックの株を扱っており、ニュージーランドとオーストラリア以外は全部ヴァンガードです。
ファンド名 | 信託報酬料 | 特徴 |
---|---|---|
NZ Top 50 ETF (FNZ) | 0.50% | ニュージーランド株で1番人気。S&P NZX50 portfolioインデックス(日本で言えば日経平均に近い?)連動 |
NZ Top 10 ETF (TNZ) | 0.60% | ニュージーランド株。S&P NZX10インデックス連動 |
Australian Top 20 ETF (OZY) | 0.60% | オーストラリア株。S&P/ASX 20インデックス連動 |
US 500 ETF (USF) | 0.34% | ヴァンガード S&P 500 ETF (VOO) |
Europe ETF (EUF) | 0.55% | ヴァンガード FTSE Europe ETF (VGK) |
Asia Pacific ETF (APA) | 0.55% | ヴァンガード FTSE Pacific ETF (VPL) |
Emerging Markets ETF (EMF) | 0.59% | ヴァンガード FTSE Emerging Markets ETF (VWO) |
Total World ETF (TWF) | 0.56% | ヴァンガード Total World Stock (VT) |
US Large Value ETF (USV) | 0.51% | ヴァンガード Value ETF (VTV) |
US Large Growth ETF (USG) | 0.51% | ヴァンガード Growth ETF (VUG) |
VOO以外は信託報酬料が0.5%以上になってきますが、SmartsharesではなくSuperlifeという系列会社で買うとちょっとだけ安くなります。逆にVOOはSuperlifeで買うと高くなります。なんでだろ?
大型株以外も、基本的にはオーストラリアを除く外国株・債券はすべてヴァンガードです。
例2:NEW ETF iSharesシリーズ

最近発売されたばかりのiSharesのETFです。
ESGが中心で、新興国、ヨーロッパ、世界株、日本株、米国株に世界債券。
そしてロボティクスとヘルスというテーマ型ですね。
日本でも買えるのかなぁ。
ファンド名 | 信託報酬料 | その他 |
---|---|---|
Emerging Markets Equities ESG ETF (EMG) | 0.59% | iShares MSCI EM IMI ESG Screened UCITS ETF USD (SAEM) |
Europe Equities ESG ETF (EUG) | 0.55% | iShares MSCI Europe ESG Screened UCITS ETF EUR (SAEU) |
Global Equities ESG ETF (ESG) | 0.54% | iShares MSCI World ESG Screened UCITS ETF USD (SAWD) |
Japan Equities ESG ETF (JPN) | 0.55% | iShares MSCI Japan ESG Screened UCITS ETF USD (SAJP) |
US Equities ESG ETF (USA) | 0.34% | iShares MSCI USA ESG Screened UCITS ETF USD (SASU) |
Global Aggregate Bond ETF (AGG) | 0.30% | iShares Global Aggregate Bond UCITS ETF (AGGNZX) |
Automation and Robotics ETF (BOT) | 0.75% | iShares Automation & Robotics UCITS ETF USD (RBOT) |
Healthcare Innovation ETF (LIV) | 0.75% | iShares Healthcare Innovation UCITS ETF (HEAL) |
ファンド元々の手数料を調べるとものすごく高く感じます…泣
ですが、信託報酬料の安い外国籍のETFに比べると税金の支払いが楽だし、為替手数料なども含まれているのがいいところかな?とも思います。
ちなみに、税率は収入などの状況で異なり、10.5%、17.5%、28%のいずれか。
ニュージーランドの株や債券にはキャピタルゲイン税はかかりません。
まとめ
今日はさくっとニュージーランドのETFをご紹介しました。
Smartsharesというニュージーランド証券取引所の子会社から31のETFが出ており、Smartsharesに口座がなくても、他のいろいろな証券会社から購入できます。
信託報酬料は、同じETFでも証券会社によって多少変わってきます。
ニュージーランド株・債券にはキャピタルゲイン税はかかりません。
ETFのサマリーはこちらからどうぞ。