ニュージーランドでは3月25日夜より最高警戒レベルの「レベル4」が発動、エッセンシャルワーカー(医療関係者など)以外は外出禁止という、いわゆるロックダウンに入りました。
ロックダウンは実質7週間続き、エッセンシャルサービス(スーパーやガソリンスタンド、病院や薬局など)以外の店はすべて閉鎖。もちろん外食はできません。
その後、途中警戒レベルの降下を経て(持ち帰り店の営業が許可されマクドナルドに見たことのないような行列が)、ロックダウンが実質解除されました。
現在の警戒レベルは2で、ほとんどのサービスや店、学校が再開され、国内の移動は自由にできるようになりました。
今ある制限は、集会は100人まで許可、レストランはテーブルの間隔を空ける、など。サービス業では、ソーシャルディスタンス・手洗い・除菌などの衛生管理を行い、コンタクトトレース(顧客の記録)を取らなければ営業できません。
ライブハウスも椅子を置かなければならないようですが、営業は可能になりました。(モッシュとかはダメ!)
普通の生活とは違うけれど、ロックダウン中に比べたらかなり自由に移動が出来ます。
今日は久しぶりに、そんなニュージーランドのwithコロナ生活について書いています。
興味のある方は読んでみてください。
封じ込め成功?排除?

ロックダウンが解除されて、やっと営業再開したレストランなどに皆よろこんで行っていましたが、我が家は恐る恐る…先週になってようやく外食してみました。
アーダーン首相が「早く厳格な対処を行う」とロックダウンに入ったのが功を奏して、解除後も新規感染者は減り続けました。
6月6日現在で15日間新規感染者ゼロの状態が続き、現在のアクティブ感染者は1人。入院患者は5月27日以降ゼロ。
検査も1日平均1800件以上されていて、検査数も累計30万近く*、いろんな事情を無視して単純に計算すると、住民18人に1人が受けていることに。
新規感染者ゼロという数字はある程度信頼できるのかなと思ってます。
が、そのせいかどうか、ソーシャルディスタンシングを守らない店員さん、咳をカバーもせずに仕事してる店員さんが普通にいて、周りは何だかもう脱コロナ・モード(のように見える)。
政府が推奨しなかったせいか、マスクをつけてる人もめったに見ません。
マスクなしで近くまで来て話されるのは、正直不快なんです
*保健省ウェブサイトの情報
さらなるコロナ規制緩和で思うこと

ロックダウンが解除になった時、このままうまく行けば6月22日に「レベル1」に移行するとされていました。「レベル1」では、国境管理を除くほぼすべての制限が解除されます。
が、予定より早くウイルスが排除されちゃったので、さらに早く6月10日にレベル1に移行されるだろうと言われています。
(追記:6月8日深夜よりレベル1に移行が決定)
そんな先日読んだ新聞New Zealand Heraldの記事によると、人の集まりへの制限がなくなることで、感染が爆発的に広がるリスクが3〜8%高くなると。そのリスクを抑えるには、”3密”を避けなければと言っています。
ちなみに、3密は英語では「3C’s」と言いますが、ここで日本の感染防止策が言及されているのが面白いですね。
専門家によるこの記事には、海外からの帰国者が毎日200人いるとあります。
1日200人もいるんだ〜知らなかった〜
と驚くと同時に、それでも今まで新規感染者ゼロだったのか〜と…今更関心してしまったり。
いずれにしても、3密への制限がなくなり、航空機や鉄道は一席空けずに乗客を入れることができるようになるので、今までのようにうまく行くのか不安に思うところがあります。
マスクがそこまで有効なのかはわからないけれど、個人的にはマスクをしている人がいるとちょっと安心します。
マスクをしている人は「衛生に気を配っています」という意思表示に思えるんです。
たとえば、うちのパートナーがこんなことを言ってました。
こないだ上司とコーヒーを飲みに行ったんだけど、上司が僕のコーヒーを取って渡してくれたんだよね
親切でしてくれてるのはわかってるんだけど、自分でコーヒー取りに行きたかったよ
だって上司は子供5人が走り回る中で仕事してるんだよ。やっぱりちょっと気になる
パートナーも上司も普段は自宅からテレワークしていますが(この日は半日オフィス勤務だった)、子供たちは学校へ行っています。
マスクをしている人に対しては「カップを取ってあげたいけど、衛生を優先させますね」と気分を害することなく、ソーシャルディスタンシングを取りやすいなーって思うんです。
もともと「マスクをする=病人」というイメージのある国なので、マスクをするくらいなら外を出歩かないのかもしれませんが。
ニューヨークのように密集もしていませんしね。
今感染者が一人しかいない状態で制限を課すのもやりすぎのように思うし、そこが保守派と感染の専門家/リベラルが対立するところではありますが、いずれにしても、しばらくは手探りで策を講じて状況をみる、そしてそれに協力しながら個人でできることをするのが今できる最善策とは思います。
感染者が少ないとは言え、気の抜けない生活であるのは日本やその他の国々と変わりません。
今日は近所の小物屋さんに入ってみたところ、サニタイザーがおいてあり、お店の人に「そこのノートに名前書いて」と言われびっくり。
小売業はコンタクトトレースをしなくていいことになっていますが、ここのお店では来た人全員ノートに記録をつけていました。逆に安心?かな。
レベル1と思いやり

先日政府からのレベル1での行動指針のようなものが発表されました。基本的には衛生管理、健康管理とコンタクトトレースですが、最後はこんなふうに締めくくられていました。
People will have had different experiences over the last couple of months. Whatever you’re feeling — it’s okay. Be kind to others. Be kind to yourself.
この数ヶ月の間、人はそれぞれ異なる経験をしています。あなたがどんなふうに感じていようと大丈夫。他の人に親切にしてください。自分にも親切に。
気がだいぶ緩んだなーとちょっと心配になっていたところでしたが、この言葉で他の人も自分自身も思いやる気持ちを大切にしようと改めて思いました。
皆さまもどうか気をつけてお過ごしくださいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
